5つの特徴

クロスフローシュレッダ

1.クリーンで安心

クロスフローシュレッダの投入口は写真のように二重扉構造となっております。そのため破砕物の飛散がありません。また、集塵口以外は密閉構造となっているため粉塵の飛散もなく、集塵も容易です。

破砕中は投入ゲート閉、入口ゲート開として次バッチの被破砕物を待機させます。
待機している被破砕物を破砕する時は入口ゲートを閉とし、投入ゲート開とします。二重のゲートが同時に開かないシーケンスとなっております。

クロスフローシュレッダは、集塵口が本体に設けられ、破砕中の粉塵を集塵する構造となっております。破砕中の粉塵飛散を抑え、投入・排出時の粉塵飛散も最小限に抑える効果があり、作業環境や周辺設備への粉塵影響を最小化します。

クロスフローシュレッダには2か所のメンテナンスハッチがあります。各々には電磁ロックを設けており、電磁ロックが閉められた状態でないと電源が入らないため、メンテナンス中の安全確保も問題ありません。

このように、クロスフローシュレッダは、安全性や粉塵の集塵性にも配慮した、作業現場にも優しい設備です。

2.高い剥離性

チェーンと破砕物の衝突による破砕だけでなく、密閉された破砕室内での破砕物同士の衝突により、破砕物表面の付着物・塗料などを剥離できます。

例えば、自動車触媒には貴金属である白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)が使用されており、クロスフローシュレッダ(CFS)は、このように表面にコーティングされた貴金属を効率よく剥離するのに適しています。

所定の時間、破砕室内に滞留させることでチェーンによる衝突と金属箔同士の衝突で金属箔表面についている貴金属類のコーティングは粉末状となって剥離されます。

図参照:早稲田大学理工学術院 所研究室 作成

また、コーティングされているような薄膜でなくても、接着されているものでも剥離することが可能です。

写真のような電子基板の実装部品にもレアメタル・レアアースが使用されていますが実装部品を基板から効率的に剥離することも可能です。

このように、クロスフローシュレッダは、これまで破砕選別が困難とされてきた対象物でも高い剥離性を生かした処理を行うことで、より高品位なリサイクルに貢献します。

3.高い分離性

クロスフローシュレッダは、複合素材で構成されたものを噛みこみなく、絡みつきなく分離することが可能です。その結果、シンプルな選別方法で、より高品位なマテリアルリサイクルを可能にします。

写真はモータを破砕した事例です。
モータは積層鉄芯を銅線で巻いた形状となっています。クロスフローシュレッダで破砕した場合、鉄芯と銅線が絡みつかない状態になり、磁力・比重での選別が容易になります。

また、エアコンのラジエターを破砕した事例です。

エアコンのラジエターは冷媒の通る銅管と放熱・吸熱のためのアルミフィンで構成されています。クロスフローシュレッダで破砕するとアルミフィンと銅管が分離した状態となります。銅管破砕片とアルミフィン破砕片の絡みつきもなく、比重選別で容易に分離することが可能です。

4.破砕調整可能

クロスフローシュレッダは、タッチパネルでチェーンの回転数と破砕時間を自由に操作することができ、容易に破砕程度を変えることができます。

あらかじめ実験した適当な組み合わせを選定することにより、筺体から基板などの部品を無傷で取出したり(解砕)、あるいは、取出した基板を細かく破砕する(粉砕)などの機能を1台でこなすことができます。

5.容易なメンテナンス

クロスフローシュレッダはシンプルな構造です。シュレッダ本体にはメンテナンスハッチが設けられており、チェーン交換や内部の清掃が可能です。破砕に使用する特殊チェーンは固定部分のピンを取り外すだけで交換でき、10分あれば交換可能です。

また、側面・底面のライニングは極力ボルトを減らした構造としておりお客様でも交換を容易にできるようにしております。

このように様々な処理対象物を扱ってきた、長年の経験をもとにしたメンテナンス性の高さも多くのお客様からご好評いただいております。